危険物取扱者 乙種第4類「物質の状態と物理」の練習問題(8問)
危険物取扱者 乙種第4類の「物質の状態と物理」(基礎的な物理学及び基礎的な化学)から8問を収録しています。答えの下に解説があるので、間違えた理由をその場で確認できます。
過去の試験問題の転載や言い換えではなく、試験科目と法令・技術の内容から当サイトが独自に作成した問題です。
物質の状態と物理では何が問われる?
三態の変化と熱の出入り、沸点と蒸気圧の関係、熱量=質量×比熱×温度変化、ボイル・シャルルの法則が中心。物理・化学の計算問題はこの分野から出やすい。
物質の状態と物理で間違えやすいのはどこ?
外圧が下がると沸点は下がる(上がるではない)。気体の法則の温度は必ず絶対温度(℃+273)。蒸気比重が1より大きい蒸気は低所にたまる。融解と凝固、蒸発と凝縮で熱の吸収と放出を取り違えやすい。
物質の状態と物理をくわしく知るには?
三態の変化と熱の出入り、沸点と蒸気圧、比重と蒸気比重、熱量と熱の伝わり方、熱膨張、ボイル・シャルルの法則を、計算の例題つきでまとめます。
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物質の状態変化に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 固体が液体になる変化を融解といい、そのときの温度を融点という。
- 液体が気体になる変化を蒸発(気化)といい、そのとき周囲から熱を吸収する。
- 液体が固体になる変化を融解といい、そのとき周囲から熱を吸収する。正解
- 気体が液体になる変化を凝縮といい、そのとき周囲へ熱を放出する。
- ドライアイスのように、固体が液体を経ずに直接気体になる変化を昇華という。
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誤っているのは「液体が固体になる変化を融解といい、そのとき周囲から熱を吸収する」です。液体が固体になる変化は凝固で、このとき熱を放出します。融解は固体が液体になる変化で、熱を吸収します。蒸発は熱を吸収し、凝縮は熱を放出するという組合せは正しく、吸収と放出は逆向きの変化どうしで対になっています。
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液体の沸点と蒸気圧に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 液体の飽和蒸気圧が外圧(大気圧)と等しくなる温度が沸点である。正解
- 外圧が低くなると、液体の沸点は高くなる。
- 液体の飽和蒸気圧は、温度が上がるほど小さくなる。
- 純粋な液体が沸騰している間は、加熱を続けると液温も上がり続ける。
- 沸点の低い液体ほど蒸発しにくく、可燃性蒸気を出しにくい。
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正しいのは「液体の飽和蒸気圧が外圧(大気圧)と等しくなる温度が沸点である」です。飽和蒸気圧は温度とともに大きくなり、外圧に達すると液体の内部からも気化が起こります。高い山の上のように外圧が低いと、低い温度で蒸気圧が外圧に届くため沸点は下がります。沸騰中の純粋な液体は、加えた熱が気化に使われるので温度は一定です。
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比熱が2.4 J/(g·K)の液体200 gを、15℃から40℃まで温めるのに必要な熱量はどれか。ただし、熱はすべて液体の温度上昇に使われるものとする。
- 4.8 kJ
- 7.2 kJ
- 9.6 kJ
- 12 kJ正解
- 19.2 kJ
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正しいのは「12 kJ」です。熱量は 質量×比熱×温度変化 で求めます。温度変化は 40−15=25 K なので、200×2.4×25=12,000 J で、12 kJになります。終わりの温度40℃をそのまま掛けると19.2 kJ、始めの温度15℃を掛けると7.2 kJになります。温度は必ず差をとってから掛けます。
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比熱が0.50 J/(g·K)の金属300 gに6.0 kJの熱を加えた。熱がすべて金属の温度上昇に使われたとすると、金属の温度は何K上がるか。
- 20 K
- 40 K正解
- 10 K
- 80 K
- 90 K
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正しいのは「40 K」です。熱量=質量×比熱×温度変化 を変形すると、温度変化=熱量÷(質量×比熱)です。単位をJにそろえて 6,000÷(300×0.50)=40 K となります。比熱を掛けてしまうと10 K、比熱を使い忘れると20 Kになります。kJのまま割ると値が1,000分の1になるので、単位をそろえてから計算します。
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27℃、1.0×10⁵ Paで体積3.0 Lの気体がある。この気体を127℃、2.0×10⁵ Paにすると、体積は何Lになるか。
- 7.1 L
- 1.5 L
- 3.0 L
- 4.0 L
- 2.0 L正解
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正しいのは「2.0 L」です。ボイル・シャルルの法則では PV/T が一定です。温度は絶対温度に直して300 Kと400 Kを使い、V=3.0×(1.0/2.0)×(400/300)=2.0 L となります。圧力の変化だけを考えると1.5 L、温度の変化だけを考えると4.0 Lです。セルシウス温度のまま127/27を掛けると7.1 Lという誤った値が出ます。
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熱の移動に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 熱が物体の中を高温部から低温部へ伝わる現象を伝導という。
- 液体や気体が温められて膨張し、密度の差によって流れが生じて熱が運ばれる現象を対流という。
- 放射による熱の移動は、空気などの物質がなければ起こらない。正解
- 熱伝導率は一般に金属が大きく、空気や木材は小さい。
- ストーブの前に立つと、間の空気があまり温まっていなくても体が温かく感じるのは、主に放射による。
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誤っているのは「放射による熱の移動は、空気などの物質がなければ起こらない」です。放射は熱が電磁波として運ばれる現象で、物質を仲立ちにしないため真空中でも伝わります。太陽の熱が宇宙空間を越えて地球に届くのはこのためです。金属の熱伝導率が大きく、空気や木材が小さいという記述は正しいです。
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体膨張率が1.2×10⁻³ K⁻¹の液体200 Lを、ふたをしない容器に入れて液温を20 K上げた。増える体積はどれか。
- 4.8 L正解
- 2.4 L
- 0.48 L
- 9.6 L
- 480 L
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正しいのは「4.8 L」です。液体の増える体積は 元の体積×体膨張率×温度変化 で求めます。200×1.2×10⁻³×20=4.8 L です。10⁻³ の桁を読み違えると0.48 Lや480 Lのような値になり、温度変化を10 Kや40 Kとすると2.4 Lや9.6 Lになります。液体は温まると膨張するので、容器やタンクには膨らむ分の空間を残して入れます。
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比重と蒸気比重に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 液体の比重は、同じ体積の水(4℃)の質量との比で表す。
- 比重が1より小さく水に溶けない液体は、水に浮いて水面に広がる。
- 蒸気比重は、その蒸気の重さが同じ体積の空気の何倍かを表す。
- 蒸気比重が1より大きい蒸気は、空気より軽いので高い所にたまりやすい。正解
- 気体の蒸気比重は、分子量を空気の平均分子量(約29)で割ると求められる。
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誤っているのは「蒸気比重が1より大きい蒸気は、空気より軽いので高い所にたまりやすい」です。蒸気比重が1より大きいと空気より重く、床面やくぼみなどの低い所にたまります。第4類の危険物の蒸気の多くはこの性質を持ちます。蒸気比重を分子量÷29で求めるという記述は正しく、アセトン(分子量58)なら2.0になります。
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