危険物取扱者 乙種第4類「化学の基礎」の練習問題(9問)

危険物取扱者 乙種第4類の「化学の基礎」(基礎的な物理学及び基礎的な化学)から9問を収録しています。答えの下に解説があるので、間違えた理由をその場で確認できます。

過去の試験問題の転載や言い換えではなく、試験科目と法令・技術の内容から当サイトが独自に作成した問題です。

化学の基礎では何が問われる?

物理変化と化学変化の区別、単体・化合物・混合物、酸化と還元、pH、イオン化傾向と腐食に加え、反応式を使った酸素量・生成量と濃度の計算が中心。

化学の基礎で間違えやすいのはどこ?

酸化剤は自分が還元される。pHは小さいほど酸性。鉄と銅がつながると腐食するのはイオン化傾向の大きい鉄。反応式の計算はgをmolに直してから係数の比を使う。濃度の分母は溶液全体。

危険物取扱者 乙種第4類の全152問をクイズ形式で解く

化学の基礎をくわしく知るには?

物質の分類、物理変化と化学変化、化学反応式を使った酸素量の計算、濃度、酸・塩基とpH、酸化と還元、金属の腐食を、例題つきでまとめます。

化学の基礎(物質の分類・化学変化・反応式・pH・酸化と還元)を読む

  1. 物質の分類に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

    • 酸素や硫黄のように、1種類の元素だけでできている純物質を単体という。
    • 水や二酸化炭素のように、2種類以上の元素が結びついてできた純物質を化合物という。
    • 空気は、窒素や酸素などが混ざり合った混合物である。
    • 酸素とオゾンのように、同じ元素からできていて性質が異なる単体どうしを同素体という。
    • ガソリンや灯油は、1種類の化合物だけでできた純物質である。正解
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    誤っているのは「ガソリンや灯油は、1種類の化合物だけでできた純物質である」です。ガソリンや灯油は多くの炭化水素が混ざった混合物です。そのため引火点や沸点が1つの値に決まらず、幅をもって示されます。酸素とオゾンを同素体とする記述は正しく、陽子の数が同じで中性子の数が違う原子どうしを指す同位体とは別の言葉です。

  2. 次の変化のうち、化学変化であるものはどれか。

    • ドライアイスを放置すると小さくなる。
    • ガソリンが容器の口から蒸発する。
    • 鉄くぎが湿った空気中でさびる。正解
    • 砂糖を水に入れると溶けて見えなくなる。
    • ニクロム線に電流を流すと赤熱する。
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    化学変化であるのは「鉄くぎが湿った空気中でさびる」です。鉄が酸素や水と反応して、酸化鉄という別の物質に変わっています。ドライアイスの昇華、ガソリンの蒸発、砂糖の溶解は、どれも物質そのものは変わらない物理変化です。ニクロム線の赤熱も、電流を止めれば元の金属に戻るので物理変化です。

  3. メタノール(CH₃OH)16 gを完全燃焼させるのに必要な酸素は何gか。反応式は 2CH₃OH+3O₂→2CO₂+4H₂O、原子量は H=1、C=12、O=16 とする。

    • 24 g正解
    • 16 g
    • 12 g
    • 32 g
    • 48 g
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    正しいのは「24 g」です。メタノールの分子量は 12+1×4+16=32 なので、16 gは0.5 molです。反応式からメタノール2 molに酸素3 molが必要なので、0.5 molには0.75 molが必要です。酸素の分子量32を掛けて 0.75×32=24 g になります。16 gを1 molと取り違えると48 gになります。

  4. アセトン(C₃H₆O)29 gが完全燃焼したとき、生成する二酸化炭素は何gか。反応式は C₃H₆O+4O₂→3CO₂+3H₂O、原子量は H=1、C=12、O=16 とする。

    • 22 g
    • 44 g
    • 29 g
    • 66 g正解
    • 132 g
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    正しいのは「66 g」です。アセトンの分子量は 12×3+1×6+16=58 なので、29 gは0.5 molです。反応式からアセトン1 molで二酸化炭素3 molができるので、0.5 molからは1.5 molです。二酸化炭素の分子量44を掛けて 1.5×44=66 g です。係数の3を掛け忘れると22 g、29 gを1 molとすると132 gになります。

  5. 質量パーセント濃度20%の食塩水150 gに水50 gを加えた。できた食塩水の質量パーセント濃度はどれか。

    • 10%
    • 15%正解
    • 20%
    • 25%
    • 30%
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    正しいのは「15%」です。はじめの食塩水に溶けている食塩は 150×0.20=30 g で、水を加えても食塩の量は変わりません。全体は 150+50=200 g になるので、30÷200×100=15% です。濃度の分母は水だけでなく溶液全体です。薄めると溶質の量は同じまま全体が増えるので、濃度は必ず下がります。

  6. 酸・塩基とpHに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

    • 水溶液のpHが7のとき中性で、7より小さいと酸性である。
    • 酸は、水に溶けて水素イオンを生じる物質である。
    • pHの値が小さいほど、塩基性(アルカリ性)が強い。正解
    • 酸と塩基が反応して、塩と水ができる反応を中和という。
    • pHが1違うと、水素イオンの濃度は10倍違う。
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    誤っているのは「pHの値が小さいほど、塩基性(アルカリ性)が強い」です。pHは小さいほど酸性が強く、7より大きいほど塩基性が強くなります。pHが1小さくなると水素イオンの濃度は10倍になります。酸と塩基が反応して塩と水ができるのが中和で、この記述は正しいです。

  7. 酸化と還元に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

    • 物質が酸素と結びつく変化は酸化である。
    • 物質が水素を失う変化は酸化である。
    • 物質が電子を受け取る変化は還元である。
    • 1つの反応の中で、酸化と還元は同時に起こる。
    • 酸化剤は相手の物質を酸化し、自分自身も酸化される。正解
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    誤っているのは「酸化剤は相手の物質を酸化し、自分自身も酸化される」です。酸化剤は相手に酸素を与えたり相手から電子を奪ったりするので、自分自身は還元されます。酸化と還元が同時に起こるという記述は正しく、燃焼でも可燃物が酸化され、酸素が還元されています。

  8. 金属のイオン化傾向と腐食に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

    • 鉄の配管に銅の部品をつなぐと、イオン化傾向が小さい銅のほうが先に腐食する。正解
    • イオン化傾向が大きい金属ほど、陽イオンになりやすく腐食しやすい。
    • 亜鉛めっきをした鋼板は、傷がついても亜鉛が先に溶けて鉄を守る。
    • 金はイオン化傾向が小さく、空気中でもさびにくい。
    • 鉄よりイオン化傾向が大きいマグネシウムを鉄管につなぐと、鉄管の腐食を防ぐことができる。
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    誤っているのは「鉄の配管に銅の部品をつなぐと、イオン化傾向が小さい銅のほうが先に腐食する」です。異なる金属が接すると、イオン化傾向の大きい鉄のほうが陽イオンになって溶け出し、腐食が進みます。マグネシウムを鉄管につなぐ方法は、この性質を逆に使ってマグネシウムを先に溶かし、鉄を守る防食法です。

  9. 有機化合物の一般的な性質に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

    • 有機化合物は炭素を骨格とする化合物で、多くは水素も含む。
    • 多くは可燃性で、完全燃焼すると二酸化炭素と水ができる。
    • 多くは水に溶けにくく、アルコールやジエチルエーテルなどの有機溶媒に溶けやすい。
    • 無機化合物に比べて融点や沸点が高いものが多い。正解
    • 多くは水に溶かしても電気を通しにくい非電解質である。
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    誤っているのは「無機化合物に比べて融点や沸点が高いものが多い」です。有機化合物は分子どうしを結ぶ力が弱いものが多く、融点や沸点は食塩のような無機化合物より低い傾向があります。第4類の危険物に常温で蒸気を出す液体が多いのもこのためです。多くが可燃性で、完全燃焼で二酸化炭素と水ができるという記述は正しいです。

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