危険物取扱者 乙種第4類「静電気」の練習問題(6問)

危険物取扱者 乙種第4類の「静電気」(基礎的な物理学及び基礎的な化学)から6問を収録しています。答えの下に解説があるので、間違えた理由をその場で確認できます。

過去の試験問題の転載や言い換えではなく、試験科目と法令・技術の内容から当サイトが独自に作成した問題です。

静電気では何が問われる?

静電気は、電気を通しにくい液体や物体が流れる・こすれる・はがれるときに発生し、湿度・流速・接地の有無でたまり方が変わる。対策は発生を減らすことと、たまった電荷を逃がすことの2本立て。

静電気で間違えやすいのはどこ?

「湿度を上げる」が対策で「乾燥させる」は逆。靴は絶縁性ではなく導電性。流速は上げずに落とす。金属でも床や台から絶縁されていれば帯電する点も取り違えやすい。

危険物取扱者 乙種第4類の全152問をクイズ形式で解く

静電気をくわしく知るには?

静電気が発生するしくみ、たまりやすい条件、放電が着火源になる理由と、接地・流速の制限・加湿などの対策をまとめます。

静電気(発生のしくみ・たまりやすい条件・事故の防ぎ方)を読む

  1. 静電気の発生と蓄積に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

    • ガソリンのように電気を通しにくい液体は、流れるときに帯電しやすく、たまった電荷も逃げにくい。
    • 空気の湿度が高いほど、物体の表面に電荷がたまりやすくなる。正解
    • 配管の中を液体が速く流れるほど、発生する静電気の量は多くなる。
    • 合成繊維の衣服は、木綿の衣服より帯電しやすい。
    • 液体をノズルから噴き出させたり、かくはんしたりしても静電気は発生する。
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    誤っているのは「空気の湿度が高いほど、物体の表面に電荷がたまりやすくなる」です。湿度が高いと物体の表面に薄い水分の膜ができ、電荷がそこを伝って逃げるため、たまりにくくなります。冬の乾燥した日に静電気が起きやすいのはこのためです。流速が速いほど発生量が増えるという記述は正しく、送油の速度を落とすのが対策になります。

  2. 静電気による火災を防ぐ方法として、正しいものはどれか。

    • タンクへ送油するときは、作業時間を短くするため流速をできるだけ上げる。
    • 作業場の空気を乾燥させ、湿度を低く保つ。
    • 作業者は、帯電を防ぐため絶縁性の高いゴム底の靴をはく。
    • タンクや配管などの金属部分を接地し、たまった電荷を大地へ逃がす。正解
    • 容器への詰替えには合成樹脂製の漏斗を使い、金属部分との接触を避ける。
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    正しいのは「タンクや配管などの金属部分を接地し、たまった電荷を大地へ逃がす」です。接地すると電荷が大地へ流れ、放電の火花が出るほどたまりません。靴は絶縁性の高いものではなく、電気を逃がす導電性の靴が対策になります。流速を上げる、空気を乾燥させるのは、どちらも静電気を増やす方向の扱いです。

  3. 静電気に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

    • 2つの物体をこすり合わせると、両方の物体が同じ種類の電荷を帯びる。正解
    • 帯電した物体どうしは、同じ種類の電荷なら反発し合い、異なる種類なら引き合う。
    • 静電気が火災の原因になるのは、たまった電荷が放電して火花が出るときである。
    • 物体にたまる電荷の量が多いほど、放電したときのエネルギーは大きくなる。
    • 帯電した液体を容器に入れて静置しておくと、電荷は時間とともに少しずつ減っていく。
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    誤っているのは「2つの物体をこすり合わせると、両方の物体が同じ種類の電荷を帯びる」です。摩擦では電子が一方からもう一方へ移るので、片方が正、もう片方が負に、同じ量だけ帯電します。放電の火花が可燃性蒸気の着火源になるという記述や、電荷が多いほど放電のエネルギーが大きいという記述は正しいです。

  4. ガソリンを移動貯蔵タンク(タンクローリーのタンク)にその上部から注入する作業について、静電気対策として正しいものはどれか。

    • 注入管の先端を液面より上に保ち、液を上から落として注入する。
    • 注入を始めた直後は流速を上げ、短い時間で液面を高くする。
    • 移動貯蔵タンクは接地せず、車体をタイヤで地面から絶縁しておく。
    • 電荷は液の流れが止まった瞬間に消えるので、注入を終えたらすぐに検尺してよい。
    • 注入管を用いてその先端を移動貯蔵タンクの底部に着け、移動貯蔵タンクを接地する。正解
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    正しいのは「注入管を用いてその先端を移動貯蔵タンクの底部に着け、移動貯蔵タンクを接地する」です。先端を底に着けると液がはねたり霧になったりせず、帯電が減ります。接地はたまった電荷を大地へ逃がします。どちらも危険物の規制に関する政令第27条に定められた扱いです。液を上から落とす注入は、しぶきで帯電と蒸気がともに増えるため逆効果です。

  5. 静電気がたまりやすい物質や条件に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

    • 電気の不良導体(絶縁体)ほど、発生した電荷が逃げにくくたまりやすい。
    • 第4類の危険物の多くは電気の不良導体であり、流動や摩擦で帯電しやすい。
    • 金属製の容器は電気を通すので、接地していなくても電荷がたまることはない。正解
    • ガソリンを入れたポリエチレン容器を布でふくと、容器が帯電することがある。
    • 人体も帯電し、金属に触れたときの放電が着火源になることがある。
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    誤っているのは「金属製の容器は電気を通すので、接地していなくても電荷がたまることはない」です。金属は電気を通しますが、床や台から絶縁されていると電荷の逃げ場がなく、容器全体が帯電します。電荷を逃がすには接地が必要です。人体の帯電が着火源になるという記述は正しく、ドアノブに触れて火花が出るのと同じ現象です。

  6. 静電気の放電による着火に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

    • 可燃性蒸気の濃度が燃焼範囲の外にあっても、放電の火花が大きければ必ず着火する。
    • 放電の火花のエネルギーが、可燃性の混合気を着火させるのに必要な最小のエネルギーを上回ると着火する。正解
    • 静電気は電圧が低いので、放電の火花で可燃性蒸気に着火することはない。
    • 静電気の放電は、たまった電荷の量が少ないほど大きな火花になる。
    • 接地した金属どうしの間では、静電気の火花が最も出やすい。
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    正しいのは「放電の火花のエネルギーが、可燃性の混合気を着火させるのに必要な最小のエネルギーを上回ると着火する」です。この下限を最小着火エネルギーといい、混合気の濃度が燃焼範囲に入っていることが前提です。静電気の電圧は数千ボルト以上になることがあり、火花は着火源になり得ます。燃焼範囲の外なら、火花があっても燃えません。

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